困難女性の支援〜自治体の計画実行に注目!

DV被害など精神的経済的な問題を抱える女性のための中長期的な支援施設ステップハウス共同の家プアン主催による学習会「女性の支援はどう変わる?法律制定に深く関わった戒能民江氏(お茶の水大学名誉教授)」に参加しました。

 

戦後、困難を抱える子どもや障害者のための福祉的な法律はつくられましたが、女性に注目した法律は売春する女性の「更生」を目的とした売春防止法で、その存在は困難女性への差別を助長してきたとも言われてきました。

性的な被害、また、男女不平等から陥る貧困、支援を求める資格がないと思い込んでしまう女性たちなど、困難な女性たちのさまざまな立場に応じた支援の現場にある公的機関のチーム組織や、地域で地道な支援をするプアンのような市民団体の活動から課題の顕在化があり、議員たちを動かし新法成立につながったと言います。

売春防止法を基本理念から大きく見直した女性困難支援法には、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等視点を明確にし、国や地方公共団体の責務も明記し実効性に期待が高まります。市民活動団体と行政との連携を掲げていますが、財政的な不安を抱える市民団体は継続性に課題があり、財政的支援をしっかりとしていく必要があります。

法律は、社会課題を解決し、人権を守り、人の暮らしを豊かにするものです。

今回この法律の施行を受けて、国は52億円を予算化していますが、そこに各地方公共団体の実行力を高めるための推進予算も含まれています。各自治体がしっかりこの情報を有効に活用し、地域格差なくこの女性支援が進むよう神奈川県の計画の実行力に政治団体として注目していきます。