子育てする地域づくり〜みんなの保育園構想〜

子どもたちの未来を考える 子育て制度ミニフォーラム開催

「育児の孤立化」を防ぎ、子どもの育ちを支援する一時保育。その草分けでもあるNPO法人ピッピ親子サポートネットさんのご協力で子育て制度ミニフォーラムを開催し、よりよい子どもたちの未来のための構想について検討しました。

 

子育てが法律で整備される

子育てに関連する法整備は、戦後間もない1947年、児童福祉法により「保育に欠ける」子どもを保育する施設として保育所を位置付けたのに対し、幼稚園は幼児教育を目的にとして学校教育法に定められました。その後も保育所は厚生労働省、幼稚園は文部科学省の管轄縦割り問題につながりましたが、子ども政策の一本化をめざして、2016年には子ども子育て新制度がスタートしました。
 

時代の変化とともに保育ニーズも変わる

1992年に初めて「少子化」という言葉が登場し、のちに高齢人口が年少人口を上回る「少子高齢化」問題が顕在化しました。同時に、「待機児童問題」への対応も求められ、保育所の増設が急ピッチで進みました。しかし、近年は、プレ保育や一時保育、延長保育を行う幼稚園も多く、保育所の3歳児以上クラスでは定員割れも進んでいます。

一方で、理由を問わずに子どもを預かる一時時預かりは、産後間もない親子が出会う地域支援として、発達の相談や産後の悩みなど子育ての孤立を防ぐ大きな役割を果たしています。一時預かりのニーズは広がり続け、0歳から2歳の低年齢化も進んでいます。

 

ネット青葉が考える「みんなの保育園構想」

子育て家庭を取り巻く環境の変化は大きく、まち全体が子どもの育ちを応援する地域づくりが求められています。認可保育所には、厳しい審査を受け運営してきた高いスキルと空間があります。また、横浜市には、他都市に先駆けて実施した、理由を問わない「乳幼児一時預かり事業」や、親子の交流、相談の場「親と子の集いの広場」などの取り組みもあります。こうした実践を活かし、広く知られる身近な存在である認可保育所が、地域にひらかれた「みんなの保育園」として、全ての子育て家庭を応援できる仕組みを提案していきます。